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2006年 03月 08日
ホントは中の人から回されたシリトリやらないといけないんだけど、自宅にネット環境がないのでそっちは後回しにしてちょっと学術的な話。
自宅のテレビ受信環境が何故か壊滅して以来、ニュース情報源がほとんどYahooニュースだけになっている。そこで今日見かけた記事がこれ。「ゴキブリも『パブロフの犬』と同じ反応…においで唾液」と聞いて普通の人は嫌な顔をするんだろう。しかしこちとら前の研究はキイロショウジョウバエの中枢神経系であり、ショウジョウバエの記憶に関する論文もよく読んだ人間だから非常に興味深い話だ。 体長約3センチのワモンゴキブリにペパーミントのにおいを吹きかけた。これだけでは、唾液の分泌をつかさどる神経細胞はほとんど活性化しなかったが、においを吹きかけた2秒後に砂糖水を与える条件付けを5回繰り返したところ、ペパーミントのにおいだけで神経の活動が活性化したことがわかった。ほとんどパブロフの実験と同じ事を昆虫でやってみたわけだ。わざわざ唾腺の神経細胞を見たというのが楽しい。しかし何を隠そう、キイロショウジョウバエこそはこの手の実験の先駆的動物!高等動物で初めてcAMPという細胞内シグナル・・・(以下略)。 水波助教授によると、哺乳(ほにゅう)類以外の動物でこうした条件反射が確認されたのは初めて。ハァ?"Pavlovian"(パブロフ的:"Pavlovian conditioning"で「パブロフ的条件付け」)と"Drosophila"(ショウジョウバエ)で論文検索すると1985年から論文がありますが? ここでショウジョウバエの記憶なんてものをどうやって測るかについて少しばかり説明しよう!まずハエが同程度にちょっとばかり嫌いな2種類の臭い物質と実験1セットにつきショウジョウバエ100匹を用意する。ハエは好きな物には近づき嫌いな物からは遠ざかろうとするから、その臭い物質の臭いを感じていることが確認できるわけだ。そして他に条件がなければ、この両者を同時に嗅がせても(100匹を一緒の管に入れて両側から臭いを流す)特別な反応は見せない(つまり左右どちらにも偏らない)ということを確認する。次に、この内の片方の臭いを嗅がせながら電気ショックを何度か与える。このステップを学習というが、人間にやれば調きょ・・・なんでもないです。最後に再びハエを両方の臭いに曝すと、記憶力のあるハエは電気ショックと関連づけられた臭いを嫌がる傾向を見せる(!)。ハエはブンブン飛び回る生き物なので完全に片方に偏るということはまずないが、結構はっきりとした差は出てくる。これも条件付け こういう実験をいろいろな突然変異を持つハエの系統に対して行ったところ、明らかに物忘れの激しい奴らが見つかったということこそ、(ありとあらゆる動物の)記憶に関する分子生物学研究の第一歩なのである。今でこそアメフラシだのマウスだのが使われてるがなぁ(以下略)。 というわけで、この研究者が訳分からんことを言ってたらいかんと思って論文の要約を早速チェックした。 However, conditioning of salivation or of related neural activities in non-mammalian species has not been reported.なーんだ、唾液の分泌に関する条件付けの研究が他に無いってだけか、おーけーおーけー。しかしなんでまた虫の唾液なんて観察しにくいものを対象にしたんだこの人。確かにこんな仕組みまで進化的に保存されているってのはなかなか興味深いけどね。 まったくの余談だけど、ゴキブリの研究者といってまず思い出すのが、超能力!ゴキブリスペシャル!!だったりする。
by sotono_hito
| 2006-03-08 17:30
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